書籍 Python文法詳解 (※表紙は犬ではありません)
このたび、オライリージャパンよりPythonの解説書を出版させて頂くこととなった。表紙絵の動物は、犬ではなくアルプス・マーモットだ。
長年のあいだ、オライリージャパンの某氏にはPython本を書け書けとせっつかれていて、そのたびにうーんむにゃむにゃと誤魔化していたが、ついに書いたった。古い借金を返したようで、スッキリした。慶賀のいたりだ。
この本はPython3言語の解説書で、本人としては、プログラミング経験のある人なら読めるように、というつもりで書いている。Pythonの歴史から入って簡単なチュートリアルに進む、という正統派ストロングスタイルのプログラミング解説書だ。
しかし、本書を読むだけでは、Pythonプログラミングはマスターできない。Python3言語の文法とリストなど基礎的な組み込みオブジェクト、Pythonの実行モデルなどを中心に解説しており、Pythonの標準ライブラリについてはほとんど解説していないからだ。この決断のおかげで、本書は1000ページを超えるような電話帳まがいの本になることを回避できた。
しかし、その分、Pythonの式や構文についてはしっかリ解説できたと思っている。Pythonの名前空間やガベージコレクションなど、標準ドキュメントを読んでいるだけではなかなか理解しにくい、Pythonの実行モデルにかんする説明も記述できた。結構細かい点も深堀りしているので、それなりに経験を積んだPythonistaでも、本書から一つ二つぐらいは得るものがあるのではないかと思う。
Pythonにもいろいろ取り入れられていく過程で、説明が一箇所にまとまっておらず、ライブラリリファレンスと言語リファレンスと関連PEPに分散してしまっていたりする機能もある。そういった点も、できるだけこの本でまとめて解説するように心がけた。
私ももう20年近くPythonを使ってきたが、その中で、「この辺を押さえとくと、Pythonへの理解が深まるよ」というポイントを押さえて解説できたと思う。Pythonの活用に役立てていただきたいと、けっこうマジに願っている。
PyCon JP 2014会場
なお、この本は2014/9/18からの販売ではあるが、PyCon JP 会場では、9月13日のオライリーブースでフラゲ可能となっている。この販売は 9月13日 だけで、*14日には出展されていない* ので、ご注意を。
また、PyCon JP会場では、私は9月14日のジョブフェア会場 UNCOVER TRUTHブースに参加する。そこで本書の立ち読み&質問受付なんかもできると思うので、気軽にお声がけください。