Kindle DXが手元に届いてから数日が経過し、2冊ほどの本を読み終わった。現時点での感想を言えば
「ちゃんと読める」
の一言に尽きる。読み始めれば文章に集中できるし、Kindleを使っていることを意識することもない。最初はページをめくる時に軽くもっさり感を覚えたが、もう慣れた。日本語の表示やPDFリーダなどは試してないのでわからないが、amazonで購入した本を読んでいる分には大きな不満はない。今後、洋書を買う時にはKindle版を中心的に買うつもりだ。
ただし、Kindleに過大な期待をしてはならない。Kindleはコンピュータでもスマートフォンでもない。描画のくそ遅いE Inkを搭載し、文章を読むことだけを目的としたデバイスであり、しかもまだまだ過渡期の製品だ。そんな大したことはできない。検索も遅いし、キーボードも使いにくい。紙の本を凌駕する新世代の読書体験を、とかを期待してると肩透かしを食らうことになるだろう。
それでもKindle DXを買ってみようという方への参考として、私が実際のデバイスを手にしてから気がついたKindle DXの不満な点を挙げてみたい。いずれも致命的な欠陥ではないけれども、安い買い物ではないので事前に意識しておいた方がよいだろう。
結構重い
Kindle DXは結構重い。単体で500g以上あるが、私はうっかり こんな皮のジャケットを買ってしまったためにトータルで700g近い重さになってしまった。片手で持っていると腕がプルプルしてくる重さだ。kindleを手に持って読む時には、手はKindleの中央ではなく下端に手を添えて保持することになるのでバランスが悪く、よけいに重さがこたえてしまう。右側にしかページ送りボタンがない
Kindle DXはKindleと違ってデバイスの左側にページ送りのボタンが付いていない。左利きの人は非常に苦労するだろうし、右利きでも読書の体勢によっては左側のボタンを押したいことも多い。また、KindleDXを横に持つと自動的に縦横を入れ替えてくれるのだが、横表示の時にとてもページをめくりにくくなってしまう。
動作はもっさり
普通のページ送りもあまり速くないが、そっちにはすぐ慣れた。ただ、辞書などを呼び出そうとするとかなり待たされる時があり、つい手元のPCで辞書を引いてしまったりしたことがあった。照明が画面に映りこむ
いくらE-Inkとは言え、所詮は液晶。Kindleの角度によっては照明が反射して読めなくなってしまうことがあり、最適な読書ポジションを保つことができなくなってしまう。微妙に角度を調整すればよいのだが、ポジションが決まるまでちょっといらいらする。画像はぼけぼけ
表や図は非常に読みにくく、判別できない文字もあった。おそらく画像をデジタル化する際の問題だと思うが、Kindleをターゲットとした編集作業とかチェックはあまり行われていないのだろう。ほんとにASCIIのフォントしか入っていないっぽい
日本語フォントが入っていないのは知っていたが、まさか fiancé まで文字化けするとは思わなかった。 é ぐらいは入れといてほしい。いま思いつくのはこのぐらい。参考になれば幸いである。